キャバクラやラウンジ、クラブ、ガールズバーなどのナイトワークの業態はキャストや男子スタッフが揃えばすぐにでもスタートできるため独立のハードルは低めです。
一般的な飲食店と比べても利益率も高いので、効率よく利益を上げることができるでしょう。
ただし、一般的な飲食店とはルールや常識が違う部分も多く、ナイトワークの経験がない方よりはナイトワークのスタッフとして働いている、または働いた経験のある方のほうが開業しやすいです。
そこで今回は、ナイトワーク経験者の立場から、体験談として独立して自分の店舗を持つまでの流れを解説したいと思います。
独立して店舗を立ち上げる際の流れ
独立して店舗を立ち上げる流れとして、全くの異業種からナイトワークに挑戦する流れと、長年ナイトワークの男子スタッフとして働き、そこから独立して店舗を立ち上げる流れがあります。
本記事では、後者である、長年ナイトワークの男子スタッフとして働き、そこから独立して店舗を立ち上げる際の流れについて解説していきたいと思います。
ノウハウを身につけ、人脈を作る為ナイトワークの男子スタッフの経験を積む
アルバイトスタッフと正社員では働く内容が全く異なるため、まずは正社員としてナイトワークの男子スタッフとして就職しましょう。
そこで働きながら将来独立するためにノウハウを身につけ、人脈作りを行います。
なぜナイトワークの経験があると良いのかと言いますと、1つは、お客様の料金形態、キャストの給与システムや売り上げ利益を出す為の考え方など、経営に関する基本的な情報を学べる為です。
他にもお店経営において注意するべきことや、店舗経営についての生の実体験を聞けるからです。
もう1つは、ナイトワーク業界の人脈を得られるということです。
・お酒やおつまみなどのフード、グラスや食器などの仕入れ先
・キャスト集めの際に利用するスカウト会社
・お店の宣伝の為の広告会社
・資金提供してくれる人
など必要不可欠な人脈が作りやすくなります。
平社員より幹部や店長クラスの方がより具体的に経営のノウハウを得られます。
その為、絶えず向上心を持って出世し続けることは必須となります。
具体的なナイトワーク業界への就職から、独立までの流れとしては
・正社員として働き、実力を認められる
・店長として店全体の実績を上げ続ける
・オーナー会社の幹部になる
・オーナーや、それまで培ってきた人脈を生かして新たな金主をみつけ、資金援助を得て独立する
というような流れとなります。
資金集め
キャバクラやラウンジ、クラブ、ガールズバーなどのナイトワーク業で店舗を開業するためには、多額の資金が必要となります。
お店のコンセプトや店舗の立地によって、用意すべき設備・機材などにかかる金額が異なるため、どんなお店にしたいか、資金集めの前にしっかり検討しましょう。
集めた資金の使い道は主に以下の3つになります。
1.物件取得費・・・店舗物件の立地や広さによって金額が変わります。
2.内装・厨房設備費・・・どのような物件を借りるか、お店のコンセプトによって、必要金額が変わります。
3.広告・宣伝費・・・女性キャスト・男子スタッフを揃える、お客様を呼び込むための広告・宣伝費用。
ナイトワーク業における店舗の内装は、お店の雰囲気や、付加価値を大きく左右します。
自分の理想とする客層を呼び込むことにも関わってくる為、内装や備品などには手を抜かないことが重要となります。
資金に余裕がない場合は、「居抜き物件」や、丸ごとレンタルできる「リース物件」を選択したり、ある程度DIYで自分たちで内装を作り上げることで初期費用を安めに抑えられます。
女性キャスト・男子スタッフを効率的に集めたい場合は、求人サイトに登録したりスカウト会社と契約するとよいでしょう。
また、今まで働いていたお店から、キャストやスタッフ、お客様を紹介してもらえる事も。
お世話になったお店に一度相談してみましょう。
「店舗が男子求人にお金をかける理由」について解説している記事もあるので、併せてチェックしてみてくださいね。
→キャバクラやラウンジが男子求人にお金をかけるべき理由とは
資格と申請
キャバクラやラウンジ、クラブ、ガールズバーなどのナイトワークのお店を開業する場合は、法律で定められた要件を満たし、行政手続きの手順に従い営業許可を申請しなければなりません。
キャバクラやラウンジ、クラブ、ガールズバーなどのナイトワークのお店を開業に必要な資格と申請は以下の4つになります。
1.食品衛生責任の資格・・・調理営業や食品の販売業等で食中毒などを発生させないように、食品衛生法に則って管理運営を行う責任者としての資格です。
2.防火管理者の資格・・・多数の者が利用する建物などの「火災等による被害」を防止するための消防計画を作成し、防火対策の責任を負う役割を持ちます。
3.飲食店営業許可・・・お酒やおつまみを提供するナイトワークでは、飲食店営業許可も必要です。飲食店営業許可は、管轄の保健所に書類を提出したり所定の検査を受けたりする必要があります。
4.風俗営業許可の申請・・・いわゆる「接待」をおこなう飲食店の場合には飲食店営業許可と併せて風俗営業許可が必要になります。風営法第２条第１項1号営業（社交飲食店）に分類され、管轄の警察署から営業許可を得る必要があります。
必要な資格の取得や許可を申請せずに開業すると、違法な営業となり、知らなかったでは済まず、営業停止処分となります。
また、資格の取得や申請には時間がかかり、すべての資格・許可などが揃うまでには、1カ月以上かかる可能性もあるため早めに準備を行いましょう。
独立支援制度を利用
ナイトワークの男性求人には、「独立支援制度あり」と記されている求人があります。
「独立支援制度」を利用することによって、店舗を構えるための資金だけでなく、広告費や人件費など資金面での援助や、不動産の手続きや契約等をしてくれます。
開業のためには不動産を探したり、契約したり、様々な手続きが必要になります。
それらの知識やノウハウが無ければ、スムーズに手続きや契約をすることができません。
基本的に、「独立支援制度」が利用できるのはグループ会社です。
グループ会社は複数の店舗を運営している為、新規開店のノウハウを持ち、スムーズな手続きや契約ができます。
「独立を考える男性が独立支援制度のある店舗で働いた方が良い理由」について解説している記事もあるので、参考にしてみましょう。
→ナイトワークでの独立を考えるなら独立支援制度のある店舗へ
独立するにあたり、何に重きを置くのか優先順位をしっかり付けよう！
上記で解説しましたが、店舗の立地やお店のコンセプトによって、内装、用意するべき設備などにかかる金額が異なります。
また、お店の規模によって集めなければいけないキャスト、スタッフの数も変わってきます。
どんなお店にしたいのかを事前にしっかり検討しましょう！
「ブランディングの重要性」について経験者が説明している記事になるので、参考にしてみてください。
→店舗にとってブランディングが非常に重要な理由とは？
店舗がオープン出来たら気を付けなければいけないこと！
それでは、いざ店舗がオープンでき、落ち着いたタイミングで次にやらなければいけないことは、お客様の定着です。
せっかく、オープンで来てくれたお客様が、男子スタッフのサービスが悪い、キャストの質が悪い、などといった理由で離れてしまうのは非常にもったいないです。
繁盛する店舗を目指すのあれば、集客とキャストには気を付けなければなりません。
集客と丁寧な接客
ナイトワーク業界が行える集客方法は、条例などによって限定される場合が多いので、
一度来店してくれたお客様にリピートしてもらい、他のお客様を連れてきてもらう事が重要になります。
その為、今までより丁寧な接客を心がけましょう。
丁寧で誠実な接客をしたお客様は、また新しいお客様を連れてきてくれます。
「ナイトワーク業におけるSNSの活用方法」について解説している記事もあるので、興味のある方はチェックしてみましょう。
→経験者が語る、キャバクラ、ラウンジの上手なSNSの活用方法
キャストの管理
キャストのモチベーションを保ちながらきちんと出勤させ、質の良いサービスを提供できるように管理していくのはなかなか大変なことですが、キャストがメインの商品である為、独立以前よりしっかりやっていかなければなりません。
せっかく集めたキャストが退店してしまったりしないよう今まで以上にしっかり管理していきましょう！
「キャストの退店理由を考え改善することの重要性」について説いている記事もありますので、こちらも参考にしてみてください。
→マネージャ―はキャストの退店理由を考え改善することが重要
まとめ
今回は、私の経験談を元に、独立するまでの流れを解説させていただきましたがいかがでしたか？
まずは、将来独立するならナイトワーク業界に就職し、実際に経験するのが近道です。
独立してからも、集客や、キャストや男子スタッフの募集など、大変なことは山積みですが、「独立」というのは一部の人にしか経験できないことであり、貴重な経験ですので、将来独立を考えている方は是非参考にしてみてください。
MEN’S JOB(メンズジョブ)では他にも、「オーナーが変わった際の男子スタッフの対処法」について解説している記事など、経験者にも未経験者にも役立つ記事をご用意しております！
気になる方は、お時間のある際にぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね♪
→オーナーが変わったら夜職の男子スタッフは移籍すべきか？
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